本島名産“本ミル貝” #2 ~もぐり漁について~

Honjima Standの米津です。2月になり一段と寒くなってきましたね。
前回の記事では
・なぜHonjima Standが漁師さんを紹介するのか。
・本島の若手漁師さんについて
・本ミル貝について
などを紹介いたしました。

今回は、潜り漁師さんについてご紹介したいと思います。

▼潜り漁師さんについて

潜り漁一家の大石さんを今回はご紹介します

潜り漁ができる期間は、毎年12月~4月の7時半~14時と限られており
期間中でも潮の周期で、9日間漁に出て6日休みのサイクルで繰り返されるそうです。
主に獲れる貝は、本ミル貝(別名ミルクイ)とタイラギ貝、ニシ貝など。

海底10~40メートルに生息し、潜水士の資格を持つ漁師が海深く潜って捕ります。
船上からはエアホースで空気が送られ、長いときは6時間半潜りっぱなし。
潮の流れ、風の強さ、波の高さなどの影響を受けやすい、命懸けの漁です。

かつて40年前は、本島でも30人~40人いた潜水士さんたちも
今は3世帯、4人の潜水士さんのみ。
九州から本島へ出稼ぎで漁に来ている方も昔は多かったが、今は1人だけだそうです。

船には、『親方と呼ばれる船頭』、海に潜って漁をする『潜水士』、潜水士のサポートや上がった貝を選別する『綱持ち』といった3つの役割があり、必ず3人で船に乗り込みます。

漁の日は6時45分には船に行き、7時過ぎに出航。安全のため、毎日必ずぬかりのない準備をする。潜水士と繋がるエアホースや空気を送るコンプレッサー、通信手段である電話の点検など。潜水服の着用は綱持ちが手伝う。専用器具でしっかりと締める場所もあり、少しでも緩んでいると危険を伴うとのこと。

14時には漁を終わらせ、港へ帰ってくると選別や出荷作業が始まります。
漁師の奥さん達が中心となって、大きさごとに貝を選別したり、梱包したりと、市場へ送る作業をされます。その後は豊洲市場を中心に都心の市場へ発送します。

▼もぐり漁師さんから見た本ミル貝の魅力

本ミル貝は100年以上生きる長寿の生き物として知られております。
(↓参考文献)
https://matome.naver.jp/odai/2138957867488956801

出荷している貝は平均6年もの。お茶碗からはみ出るぐらいのサイズ感です。

普段は水深30m付近のミル貝を獲っているが
100mまで潜ってみると、巨大で熟年貝がいるかな。と希望を語ってました。

▼今後の抱負

本ミル貝の歴史は約50年と非常に浅いので、たくさんの方にまずは知っていただきたい。今後は国内だけではなく、アジア圏を中心に世界にも本島の本ミル貝を知ってほしい!そして、本島を本ミル貝の島へと言われるぐらい有名にしたい!と未来への意気込みを語っておりました。

次回はHonjima Standのシェフ、たいちゃんが、本ミル貝のさばき方を綴ります。