本島の観光スポット #3

本島は周囲約16㌔という小さな島にも関わらず、神社・仏閣が非常に多く、語り継がれている歴史が非常に深いところとして知られてます。
その歴史や文化を知れば知るほど、本島の凄さに驚かされる米津です。
今回は塩飽本島を訪れたら、是非、立ち寄ってほしい“塩飽勤番所”についてご紹介したいと思います。

本島港について徒歩約10分。本島中学校・小学校を通りすぎたら見えてきます。


▼塩飽勤番所とは

1797年~1970年まで塩飽全島の政治が行われていた場所。
将軍様より朱印状(朱肉で印判を押した大切な書き物)をいただいて、自治領となりました。

塩飽諸島は江戸時代に人名(にんみょう)と呼ばれる
幕府の御用船方の集まりによって自治が許されており、その中から選ばれた4人の年寄(トップの方)がこの勤番所において政務(島務)を行った。島務は、はじめごろ年寄りの自宅で行われたが、寛政9年(1797年)にこちらの勤番所で行うようになりました。

勤番所と呼ばれる建物は、全国でここだけしか残っていない貴重な歴史遺産です。
昭和45年6月に国の重要史跡に指定され、現在は塩飽水軍・本島の歴史の資料館として本島観光の目玉となっております。

↑本館

館内には織田信長・豊臣秀吉・徳川家康らの朱印状、名奉行として知られた大丘越前守の漁場の裁許書、日本人の手によってはじめて太平洋を横断した咸臨丸乗組員の遺産など、塩飽の歴史を物語る史料が展示されております。

↑こちらの倉庫の中に信長・秀吉・家康らが発行した朱印状を納めている。
↑供部屋

現在は、昭和57年に天皇陛下が学生の頃に本島をご訪問になり、塩飽水軍の歴史のご研修された際の写真を展示しております。

↑牢屋跡

服役をさせるには当時は大阪に送る為、ここでは取り調べのみ留置していました。現在はほっと一息できる休憩所となっております。勤番所に勤めているお姉さまがお茶を振る舞ってくださいますよ。

▼建物の魅力

⑴入口にある階段

お隣の島“広島”で採石された石を使用しております。全長4.7m。こちらの石は1797年に勤番所ができたときからずっとこのままです。当時の方はこちらの石をトラックなしで山から運んだと考えると、素晴らしいな。。。とつくづく感動します。
ちなみに、塩飽諸島は石に関して全国的にも有名で石の島として日本遺産に昨年登録されました。本島やお隣の広島の石は江戸城にも使用されております。

⑵屋根瓦

実は、塩飽勤番所は京都文化の流行りを本島に取り入れています。
本島は幕府の直轄地だったので、文化的な繋がりも中央の京都とあったことと見受けられます。
その特徴の1つとして“起り屋根(むくり屋根)”
内側に彎曲していて、低姿勢や丁寧さを表現しております。現在は全国でも京都ぐらいしか見受けられない日本独特の建築様式です。

▼基本情報

【営業時間】9:00~16:00

【定休日】月曜日・年末年始(12/29~1/3)
※月曜日が祝日の場合はその翌日

【入場料】大人(高校生以上):200円 子供(小・中学生):100円
※団体(20人以上)は2割引

【連絡先】丸亀市役所 本島市民センター ℡0877-27-3222